セキュリティエンジニアの求人が注目されるようになった背景に、情報化社会の進化があります。ものすごいスピードで進化する情報化社会においてセキュリティの確保は至難の業。常にいたちごっこです。情報資産を守り抜くという使命のもと、セキュリティのプロとして活躍するセキュリティエンジニアへの期待は高まるばかりです。しかし圧倒的な人材不足にあるのが現状で、急速に増加する求人需要に対して供給がまったく追いついていないのが実情です。
セキュリティエンジニアとは
不正なアクセスやサイバー攻撃などの脅威を極力取り除き、誰もが安心して快適に、いつでもどこからでも、ネットワークにアクセスできるための、情報セキュリティの重要性が高まっています。電子情報は、本人も気付かぬうちに盗まれたり、公開されたり、利用されるなど、個々人には管理が難しい面もあります。そして情報そのものの価値が、これまで以上に高まっていることとも併せて、情報の漏洩が甚大な被害を引き起こすことが懸念されているのです。
セキュリティエンジニアという言葉を、最近よく耳にしますが、実はセキュリティエンジニアの定義というのは曖昧です。活躍する場面は広く、エンジニアとして関わる全てにおいて、最善の情報セキュリティ対策を講じるスキルや知識を求められることになります。例えばシステム開発であれば、企画や設計の段階から、セキュリティを常に意識して提案や設計を行うのは当然ですが、やはりテストや運用段階において、その本領を発揮できるといえるでしょう。
もはや国家安全保障にも関わる重要な問題として、高度ネットワーク時代にふさわしい、情報セキュリティ対策が急務であるとの認識が広がるにつれ、それを担うべきセキュリティエンジニアの存在感が増しています。今後これまで以上にネットへの依存度を高め、またビッグデータの活用などを目論んでいる中で、各企業がセキュリティエンジニアを求めているために、現状では人材が不足しており、将来的な育成のための施策が待たれています。