セキュリティエンジニアを目指すうえで常に意識しておきたいのは、将来的なキャリアプランです。キャリアアップを実現するためにキャリアプランは不可欠です。現状は大幅な人材不足で引く手あまたな職業ですが、セキュリティエンジニアとして常にスキルを磨いて最新技術に追いついていけなければ淘汰されていくことは間違いありません。さらに、働き方についても熟慮する必要があります。定年まで会社員として企業に属して仕事を続けるのか、もしくは独立するのか。人生のマイルストーンを設定しましょう。
キャリアを意識しよう
ネットワーク環境の整備によって、急速に重要度を増している情報セキュリティ対策の専門家としてのセキュリティエンジニアは、多方面における需要の高まりと共に、深刻な人材不足に陥っています。独立行政法人情報処理推進機構の調査報告によれば、セキュリティエンジニアの数は約23万人であり、すでに約2.2万人不足と推計されている他、この現在従事する約23万人中、必要なスキル基準を満たす人材は9万人強に過ぎないというのです。
ネットワークエンジニアとしての知識と経験の上に、情報セキュリティ対策の専門高度なスキルや知識を習得し、セキュリティエンジニアとして現場経験を積んだ後には、スペシャリストとして更に極めるか、コンサルタントとして上流工程に位置するか、あるいはマネジメントへシフトするか、といったキャリアパスが広がっています。同じ企業に勤めていれば、エンジニアの次にはマネージャー、更にエグゼクティブと地位が上がることも一般的ですが、実力を磨くために転職する人や、フリーランスになる人も珍しくありません。
セキュリティエンジニアが活躍するために、正社員である必要はありません。正社員は安定した身分の保障と引き換えに、会社の命令や上司の指示に絶対服従で、必ずしも希望する業務を任されるわけではなく、長時間労働ながら残業代が支払われないこともあるなど、過酷な労働環境に置かれます。一方のフリーランスは、生計は不安定ながら、相対的に収入が高くなる傾向にあり、また仕事を選ぶ自由や時間の自由を手にすることができるのです。
